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子どもはとっても賢いやり方で言語を習得している!

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子どもは大人のマネをしているのではない!?

子どもが言語を獲得する際に、大人の発話聞いて言語を獲得することは紛れもない事実です。

 

ですが、単に大人のマネをしているだけではないって知ってますか?

 

そもそも、聞いたことのない文でも単語さえ分かっていれば自然と文をつくれるようになりますよね。

子どもは頭の中でどんなことをしているのでしょうか?

 

実は、とっても賢いやり方で言語を習得しています。

 

結論から言ってしまうと、「大人の発話を分析し、そこにみられる規則性を発見しよう」としています。

 

以下の実際の会話を見てみて下さい。(Courtney Cazden (1972))

 

Child: My teacher holded the baby rabbits and we patted them.

Adult: Did you say your teacher held the baby rabibits?

Child: Yes.

Adult: What did you say she did?

Child: She holded the baby rabbits and we patted them.

Adult: Did you say she held them tightly?

Child: No, she holded them loosely.

 

「holded」に注目してほしいのですが、決して大人が使わない単語を用いています。

大人のマネをしているだけではないことが明らかです。

 

どうして「holded」という単語が使われたのかわかるでしょうか?

 

それは、「動詞を過去形で使用したい時は、動詞の原形に"ーed"をつける」という規則性を自ら発見しているからです。

 

そのため、自ら規則を発見すると、なかなか自分の誤りを認めなくなるのです。

 

また、規則性を完全に理解するのが困難な場合や、規則性を過大に適用してしまうことも考えられています。

 

例えば、以下の例文をto不定詞の主語を意識しながら見て下さい。

 

1. The children wanted to see that movie.

2. Mom told Paul to wash the dishes.

3. Dad promised Paul to wash the dishes.

 

もちろん、1、2における不定詞の意味上の主語は1は「The children」で2が「Paul」です。これは、子どもも大人の発話を聞いているだけで、比較的楽に理解することができます。

 

しかし、このようなものから「不定詞の主語は一番近くの名詞句である」といった誤った規則性を見出します。

 

そのようなことから3におけるto wash の主語が「Dad」であることを理解するには時間がかかってしまうのです。

 

大人や周りの人々が発話しているのみでものをインプットするだけでは、量が少なすぎます。にもかかわらず、子どもは自由自在に文を作れるようになったり、言葉を話せるようになります。

 

その仕組みは、上記に述べてきたように、規則性を自ら導き出しているからなんですね。

 

なぜ人間ならばどんな母語でも習得できるのか?

 

われわれ人間は、幼児期に最低限のインプットがありさえすれば、母語として言語を習得できます。

 

両親が日本人であったとしても、アメリカなどに行き、英語だけを話していれば、英語を母語としてマスターすることができます。

 

さらに、文法というのは極めて複雑に思えます。

英語を勉強したことがある日本人ならわかると思いますが、英文法をある程度理解するのに、大人でさえとても苦労します。

そのように複雑な文法を、まだ脳が未発達な子どもがマスターできるのはなぜなのか不思議です。

 

その謎を説明するものを、言語学では「普遍文法」というように呼んでいます。

 

普遍文法というのは、「人間の言語の文法は基本的にはどの言語も同じで、すべての言語に共通する部分を人間は生まれながらにして持っている」という考えのことです。

 

これを基に、個別の言語について調整を行い、マスターできるようになるというのです。

 

赤ちゃんは、「白紙の状態」で生まれてくるわけではないという考えになります。

 

言語は人間が使用するものである以上、人間についてもいろいろと考えさせられるので、とても面白い学問分野です。

 

もし興味をもったら、入門書を読んでみたり、大学での履修をしてみてはどうでしょうか。

 

ではこのへんで

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